現在までおよそ10年にわたり、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、先進医療もしくは自由診療で行われてきましたが、先日の先進医療会議において、2020年4月からは先進医療制度からは外し、保険診療+選定療養として行われることが決定しました。
選定療養とは
選定療養とは、保険のきかない眼内レンズ代については自由診療で行い、手術における技術料は健康保険で行うというものです。現在この制度が用いられているわかりやすい例は、差額ベッド代でしょう。これは入院した際に個室を希望された場合にかかるベッド代のことで、治療にかかる費用とは別に支払う必要があります。
多焦点眼内レンズを用いた白内障手術費用はどう変わる?
医療機関によっても差はありますが、現在行われている多焦点レンズ手術費用は、おおむね50万円から70万円程度です。この費用は、先進医療特約に加入されている方であれば、保険会社から保障が受けられますが、2020年3月末までの手術が対象となります。
2020年4月以降の多焦点レンズを用いた手術の費用は、手術にかかる技術料自己負担分(1万円~4万円)に加え、差額レンズ代として20万円~30万円程度かかることが予想されます。先進医療特約に入られていない方にとっては、現在のおよそ半額で手術を受けられますので、自由診療で多焦点レンズ手術を予定されている方や、今の費用は高いけど、半額くらいになるなら多焦点レンズを入れたいという方は、来年4月以降の手術を予定されてはいかがでしょうか?
【2020年3月追記】保険診療+選定療養として行われる白内障手術の費用目安についての記事を公開いたしました。
記事監修:「南大阪アイクリニック」渡邊敬三医師
- 2003年:近畿大学医学部 卒、近畿大学医学部眼科学教室 入局
- 2009年:府中病院 眼科、近畿大学医学部大学院医学研究科 卒
- 2011年:Brien Holden Vision Institute Visiting Research Fellow
- 2012年:近畿大学医学部 助教
- 2014年:近畿大学医学部 医学部講師
- 2016年:医療法人翔洋会 理事長 平木眼科 院長
- 2018年:南大阪アイクリニック 院長
クリニック情報
- 所在地:大阪府泉南郡熊取町大久保北3丁目174-6
- 電話番号:072-453-1750
- 診療時間:9:30~12:30、14:30~17:30
- 休診日:木曜午後、土曜午後、日曜
- 導入機器:フェムトセカンドレーザー白内障手術装置、「LenSx」、術中波面収差解析装置「ORA System」、白内障手術ガイドシステム「Verion」、超音波白内障手術装置「CENTURION VISION SYSTEM」など
記事監修
「南大阪アイクリニック」渡邊敬三医師
略歴
2003年近畿大学医学部眼科学教室入局。府中病院(和泉市)勤務、オーストラリア留学を経て、2014年より近畿大学医学部講師として白内障・角膜外来を担当。2016年より現職。
渡邊医師YouTubeチャンネル:
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- 診療時間9:30~12:30、14:30~17:30
- 休診日木曜午後、土曜午後、日曜
- 導入機器フェムトセカンドレーザー白内障手術装置、「LenSx」、術中波面収差解析装置「ORA System」、白内障手術ガイドシステム「Verion」、超音波白内障手術装置「CENTURION VISION SYSTEM」など