白内障は目のかすみやまぶしさ、視力低下などを自覚する病気です。ただし、医療機関を受診し白内障と診断されたからといって、すべてての人が手術を受けなければならないわけではありません。日常生活を送るのに不便を感じだしたら手術のタイミングとなります。
では、受診した眼科がたまたま白内障手術をしているからという理由で、そのまま手術を受けてしまっても良いのでしょうか?
白内障ラボの答えはNoです。
白内障手術の技術は日進月歩で進化しており、医療機関によって技術レベルはさまざまです。白内障ラボが考える、白内障手術を受ける医療機関選びに欠かせないポイントを3つ紹介していきます。
- 電話応対は丁寧か?
- 多焦点レンズ・乱視矯正レンズは使用できるか?
- 波面収差解析装置はあるか?
電話応対は丁寧か?
電話応対の丁寧さと、医療レベルに相関関係はないのでは?と思われるかもしれませんが、これは重要なポイントです。
ひとりひとりの生活に寄りそう手術。これが白内障手術に欠かせないものと白内障ラボでは考えています。手術を受けた後の皆さんの生活が豊かになるように、細かな生活スタイルまで丁寧な聞き取りをしてもらえなければ、満足のいく見え方にはならないかもしれません。
個別に丁寧な対応をするのは現場の実情に即していない。大病院だから仕方ない。年間1000件も手術をしていたら時間を取れない。これらは医療機関の言い訳に聞こえます。
一流のホテルはどうでしょうか? 何百室もある大きなホテルとなっても、そのサービスは徹底されています。ホテルに電話して嫌な態度を取られても、そのホテルに泊まろうと思いますか? おそらく別のホテルに電話をされることでしょう。これは医療機関選びでも同様ではないでしょうか。
多焦点レンズ・乱視矯正レンズは使用できるか?
白内障手術では単焦点レンズや多焦点レンズ、そして乱視のある方には乱視矯正レンズは必要不可欠です。
ご自身の希望が単焦点レンズであれ、多焦点レンズであれ、まずはさまざまなレンズを使用できなければ、選択の自由、それ自体がありません。「多焦点レンズなんて良くないよ」というドクターがいるかもしれません。しかし、それはそのドクターの価値観です。レンズ選択は手術を受ける皆さんの価値観で決めるべきだと考えます。
言い換えれば、多焦点レンズや単焦点レンズの良し悪し、それぞれのレンズのメリット・デメリットは生活スタイルによって決まるものだと考えています。乱視があるのに手術後も乱視が大きく残ってしまうと、結局眼鏡をいつも使う生活が続いてしまいます。単焦点レンズであっても乱視度数を小さくし、生活スタイルに合わせた距離に焦点を合わせれば、眼鏡に頼る生活を最小限にすることができるのです。
ご自身の価値観を反映させるためには、レンズ選びの選択肢が狭まってしまうことは望ましくありません。
波面収差解析装置はあるか?
波面収差解析装置の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
単焦点レンズであれ、多焦点レンズであれ、はたまた乱視矯正レンズであれ、種類の選択だけではなく、レンズ度数と乱視軸の決定が正確であることが極めて重要です。
現時点では、波面収差解析装置の活用が、正確な手術を受けるうえで鍵となる技術であると白内障ラボは考えています。また、ある程度の手術件数がある医療機関でなければ購入費用・維持費用から導入しにくい面もありますので、手術件数の指標にもなるでしょう。
医療に関することは専門的になり、分かりにくいことがたくさんあります。
手術を受ける予定の医療機関で、ぜひこれらのポイントを確認し、皆さんがより良い医療を受けられ、手術後の生活が豊かなものになりますよう願っています。
白内障手術を受ける前に確認しておくべき3つのポイントについて、当サイト監修「南大阪アイクリニック」渡邊敬三医師に解説頂きました。Youtube動画もぜひご覧ください。